見えない光沢

すみれさん、毎日衣装をクリーニングに出して
帰ってきた服を畳んで整理して
着ぐるみの派遣先のイベント会場やお店への連絡をして
会計や書記と色々整理しているのに部長や響矢君に遊ばれて、
デリヘルまがいの家事サービスをこなすすみれさん。
休み時間はご覧のように大抵寝ています
でも授業中はちゃんと起きて先生ヤジっています

…と、こんだけの事書いておいてすみれさん回じゃないです。
後ろにいるクラスメイトの方がメインなんですよ
今回も無駄に長いです

「生駒せんぱーい」

この方は生駒逢音
3年生 服飾部のマネージャーで真のホイップの代演担当
好きな素材はサテン生地

「あら條辺君。教室にまでどうしたの?」
「あの、部長が着たら面白い服を先輩に作って欲しくて。
部長の顔イメージした面作ったので…」

「なんかサテン生地の仕入れルート見つけたって聞いたので…
部長に合いそうなちょっと変態的な服を…」
「いいわよ。水上さんが着そうなツヤツヤサラサラな服作りましょ。」

「ありがとうございます!材料費は秋奈先輩か奈々先輩に精算してもらって下さい」
「いや…私の実費でいいわよ。ふざけた物作れるし…」

(條辺君胸大きいわ…男の子とは思えない…)

「…先輩…胸見てますよね…男子が女子の胸ガン見された時の気分がわかりますね。
やっぱり恥ずかしいもんですね…」

「ちっ、違うわよ!!そんなこと…」
「え、えっと…寸法シート渡しておきますからお願いしますね」


数日後…

「わ、袋の中ぴかぴかしてる…」
「條辺君、そのレオタード姿なんなの」
「あとで新体操部の練習にメイを参加させてもらうので」

「引かれないの?」
「合同で朝練させてもらってますし。練習後はレオタードスリスリされるので」
「新体操部もそっち側の子多いのね…」

「それにしてもそれっぽくなってるわね」

「…ちょっと水上先生に通じる化粧の濃さだけど」

「わ~…なんか妙な紋章付いてますけど…」
「ああ、それ?」

「水上さんって神出鬼没じゃない?噂話するとどこからともなく
どこにでも目があるんじゃないかなってイメージでね…」

「あー…」
「先輩どうしました?顔色悪いですよ?まさか…」

「僕の後ろから殺気放ってる人いませんか?」
「…うん。」

「そっかそっか、私のことそう思っててそんな風に言うんだ?
響矢くん、ちょっと私の部屋までイイかな?
衣装とお面の出来がいいから褒めてあげる」
「え…」

「ほら来て。」「ごめんなさい…」

(水上さんは補習って舞浜さんから聞いていたのに…なぜここに…)

んぐうううううう!!!!

(な、何今の悲鳴…)

「ゴメンね~逢音ちゃん。ちょっとお人形修理ごっこしてただけ」

「修理…?」

「人形って腕や脚外れる時あるから直すでしょ?
それを中に人が入った人形でやっただけ。
まあ外して治すじゃなくて折ってから治したけど」

「ひっ!!」

「あの私…」

「そうは言ったけど要は整体の一種
部員のハードMにしかやらないからご心配なく。
それにしてもいい趣味してるね…このデザインが私にふさわしいって」

「ごめんなさい…」

「いや、別にいいよ。ところでこれ誰が着る予定だったの?」
「さあ…條辺君から寸法オーダー通りに作ったけど…」

「これ逢音ちゃんサイズだよ?」「うそ!?」

「響矢君、逢音ちゃんに着せる気満々だったんだね~
(…情報聞きつけてたから逢音ちゃん受け取った後にオーダーシートすり替えたんだけど)」
「イヤそれ着るの…!」

「ふーん…着てくれたら無かったことにしてあげるんだけどなあ…?
あんな陰口叩いてこんな服がお似合いって言ってたし…」
「う…(水上さんの人形遊び…)」

「どうする?」「…着ますよ」

「よかった~じゃ、インナー用意してあげるから
…吸水パッドと吸水チューブもね♥」

(あー…長いヤツね…)


(はあ…こんなの作るんじゃなかった…)

(誰もいないうちに顔隠れる所まで着なきゃ…我ながら酷いデザイン…)

(おいおいおい…)

(逢音何やってんだ…更衣室まで来て…)

(なんて下着付けてるんだよ…)

(って何してんだオイ!)

(ああ…生地は気持ちいいけど…ブラとパンティのシリコンボールがコリコリしちゃう…
翼みたいな子のブラに入れたくて仕入れたのに…!!)

(…はぁ…私がこんなの着るなんて… てっきり凪沙本人が着るのかと…)

「おおぉ…(全身テカテカしてる…)」

「うぅ…全身スベスベするぅ…気持ちいい…サテン最高っ…♥」

(おいおい逢音そんな趣味だったのかよ)

「さてと…これかけてたら顔被れないから…」

(だ、大丈夫か…アイツ裸眼じゃ何も見えねーだろ…)

「あ、あれ…顔タイツとお面どこ…?」

(あーあ言わんこっちゃない…)

「うー…水上さんに怒られる…どこ置いたっけ…」

(着せたの凪沙かやっぱり。そして逢音、お前どんだけ眼細めてもたぶん見えねえぞ)

(大丈夫かぁ…たぶん凪沙におもちゃにされるんだろうけど…助けに行った方がいいか…)

「逢音ちゃん、終わったぁ?」
(やば…あの声のトーンは殺る気だ…逢音には悪いけどここ離れておこ…)

「ありゃ、まだ着替えてない」
「水上さん…私メガネ無いと何もできないからムリよ…」
「ドンマイドンマイ。だからこそいいんだよね」「え?」

「何やっても抵抗できないしね♪」
「ちょっと…どういう事!?」
「気にしない気にしない♪髪まとめて…」

「見えないんだから顔タイに穴無くていいよね♪」
「ん!?ダメ!!顔空いてる物がいい!!苦しい!!」
「はい、もうしゃべっちゃダメ。」

「お面行くよ~」「え…真っ暗!?」
「響矢君使い物にならないお面作ってくれたよね
のぞき穴も無いし口閉じだし。お面の隙間からしか空気吸えないし」ガチャガチャ

「み、水上さん…これ死んじゃう!!苦しい!!」
「そんな事言ったって鍵かけちゃったし。はい立って。」

「立派なサテンのシスターさんのできあがり~
名前アイネちゃんでいいね?人の顔勝手に使ってるんだからこっちも名前勝手に使うよ」

「イヤ!!人前でこんな格好で呼ばれたくない!!」
「あー…人前に出す気無いから心配しないで」

「そんなよちよち歩きの子出せないよ。部室でかわいがってあげるだけ」

「水上さん…どこ…」

「こっちこっち。たくさん眼の紋章つけて
そんな大きな目してるのに何も見えないの?アイネちゃん?」

「名前呼ばないで…」「え?何?良く聞こえなかったな~♪」

(苦しい…水上さんになんか言うとこうなるのね…
こうやって消えていった人何人もいるのかしら…)
「あ、アイネちゃん。まだたくさんアクセサリー作ってる」

「ね、ねえもういいでしょ?もう脱がして…!!」
「アイネちゃん、顔用アクセサリー作ってるよね?」

「付けてる所見せてよ?どうせ顔からの呼吸孔ないんだし?」
「本当許して…もうムリ…」

「やってみてからムリって言おうね?」キュッ
「え!?本当に付けてるの!?」

「元々アイネちゃんの視界真っ暗なんだからいいでしょ?」

「あとマスクっと…流石に仮面にマスクの組み合わせ私やったこと無いんだよね
それも着ぐるみのキャラクターで。どう?」
「わ、わかんない…苦しさは全然…」

「じゃ、大丈夫かな?」

「はい、ベール被せてできあがり
アイネちゃん、完璧に邪教の伝承者だよ?」

「名前やめて…」

「そう言えばもう一枚被せる物あったよね?」
「あ、アレはやめて!!私は水上さんと違って慣れてないから!!」

「だったら慣ればいいだけでしょ♪」

「…アイネちゃん。これからなんかの儀式?」
「苦しい…暑い…」

「いっぱい被って気持ちよさそう…サテン生地の袋だから空気は通るでしょ?」
「裏表に重ねて二重構造だから新鮮な空気が入ってこないの!」

「知らないよ。自分で作ったなら大丈夫でしょ?」
「ダメ!!ムリなのわかったから!!」

「袋の裾から髪の毛はみ出ててフェチぃなあ…
アイネちゃんだと証明できる物はこの青い髪だけなんだよね」
「それ私の髪じゃないから…!」

「さてと、私これから補習だから。終わるまで着用試験お願いね。」
「そんな!」
「そのフードも脱いじゃダメだからね。じゃ、アリーヴェデルチぃ♪」


(補習の前にこっち来るなんて…
下着に付いてるシリコンボールが刺激して嫌…)

(ねえ…あれ…)
(お前行けよ…)

(イヤよ。アレの中身凪沙で近寄ったら襲いかかって…)
(来ねえよ)

(あの中身服飾部の逢音だから平気だって。声かけに言ってくれよ…)
(私クラス違うから関わりないし!同じクラスなんだからすみれが…)


と、凪沙部長をディスったが故にひどい目にあったとさ
ハロウィンネタの前にえらい量の話になっちゃいました

あと名簿更新しました
瑠衣部長差し置いて服飾部初のマイキャラ持ちです

  1. ほら、瑠衣部長は凪沙部長の影武者だからマイキャラ持つと不都合あるし…

    あれ、ということは凪沙部長の中の人的な意味合いもなくもな…(ぉぃ

  2. > ドッペルCさん
    マイキャラと言っても優子さんのラッテみたいに
    表舞台立たない補欠っ娘もいますのでなんとかなるかなあと
    それに瑠衣さんは(部長etcに比べれば)フェチ度高くないので影武者は補欠なんですよ

    影武者経験あってフェチの方向性が近い響矢くんの方がメインかなと
    男の娘が代わり務める方が問題かも知れませんがw

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