今年も苦いヤツ3

前後編とせず、1・2としたのは3話目があるからなのです
ホワイトデー前日にバレンタインデーの翌日のお話なのです。

2/15のホームルーム前

「あーチョコの匂い取れねーんだけど…」
「お前よく洗ったのかよ…」

「おかげで誰も一日遅れでチョコくれなかったぜ?」
「あんま関係無いと思うぞ…オレももらえなかったけど」

「え?昨日休校で来なかった子結構多かったからみんな普通に一日遅れでくれたよ?」
「そりゃ弓弦お前一週間ぐらい前から女子相手に営業してたし。そんな事しなくてもオレらもらえるけど
…つうか翔太お前彼女いるのにチョコもらえない事ボヤいていいのかよ…」

「表向きは彼女いねえよ。相手が相手で付き合ってるのバレたらマズいだろ…」

「それよりアレだよ…仕返しどうする?」「翔太正気か無理だろ」

『アイツヤバいわ…』

「あんだけの事しておいて平気で学校来てパンツ見せながら笑ってやがる…」
「パンツどうでもいいだろ」

「それに…」

「どうも真も相当酷い目に合わされたみたいだし…
美咲と仲良さそうにしてるけど全身黒包帯だし…」

「美咲に殺される前に真助けないと…」
「翔太やめろって…。あいつ8人相手に無双すんだぞ…」

「けど…」

「あの~…本当やめといた方が良いですよ?」

「あ、蜜柑ちゃんどうしたの?」
「ちょっと水橋くんたちにお話が…」

(蜜柑ちゃん教室だと部室とキャラ違うね…)
(演劇部に入ってない設定だから関係薄いフリしないとな。)

「あの、私志摩さんにアカウント教えてないのにこんな動画送られてきたんです…」

「どれどれ…」


「見てる?」

「あ、顔隠しててわかんないと思うけど、蜜柑が大嫌いな美咲だよ~」

「今ねー、何してるかって言うとね」

「カード手裏剣の練習してる最中なんだよね」
(んっ…うう…)

「あの後アメちゃんをチョコにして持って帰って手裏剣の的にしてるんだけど、チョコってプラスチックのカードじゃパワーが無いと刺さらなくて大変でさ~」

「間違って壁に刺さっちゃう事はあるけど、刺し損なわないからカード床に散らばらないんだよね。すごいでしょ?」

「チョコの下は生身だと出血多量で死んじゃうから厚手のラバー着せてるよ。…でもガッツリ食い込んでるからそれでも中身のアメちゃん内出血してるんじゃないかなぁ。」

「ま、先生に相談していざという時はきっちり治療するって事だから、思う存分的にさせてもらってると」

※目にのぞき穴が空いたチョコの真から見た景色です

「それっ」(ヒュッ!!

(カッ!

「…て、事でナイフなんて無くてもトランプワンセットあればいくらでも殺れるわけなんだよね」

「アメちゃんねー、来年裏切ったら手足落として本物のヒトイヌにして私がずーっとやさしく飼ってあげるから。そうすれば他の人の所に行けなくなるからね…」

「て事で蜜柑ちゃん?」

「そうなった場合は蜜柑ちゃんもヒトイヌにして飼ってやるから。もっとも手足落とす前に命落としちゃうかもしれないけど。それでいいなら来年襲って来なよ。じゃあね♪」


「…」
「僕らが言うのもなんだけどバレンタインに少し離れただけでこれって…彼氏でしょ…」

「だからやべえって!真殺されるってこのままじゃ!」
「助けるにもトランプひとつで切り裂かれるんだぜ…オレらも死ぬだろ…」

「水橋くん…」

「私もやめた方がいいかな~って。私も襲われてるんだよね…包帯ぐるぐる巻きで…
みんながやってる時に私捕まってたもん…なんて言うか理性のブレーキ私達の時よりおかしい感じ…」

「いや…でも…」
「翔太ぁ…この件先生が黙認してるのが闇が深いとこだろ…
真のポジション奪い取ったからって気を遣うなよ」

一番酷い目に合ってたのは翔太サイドではなくて、真なのでしたと。

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