紫って気をつけないとピンクにより過ぎるし、薄くすると灰色によりやすいんですね。
「なんで?かわいいよ?」
「なんでこんな髪型しなきゃいけねーんだよ…」
「すみれちゃん髪伸びてきたし、お面の結髪の練習~。ちょっとブローしたらふわっふわになって」
「しかもメイド服完全に長袖にしやがって…暑いじゃねえかよ…」
「すみれちゃんの場合、暑いって言ってるけどこの締め付ける感じが鬱陶しくてそういう表現してるんでしょ?」
「ちげーよ単純に暑いっつーの…」
「昔っからすみれちゃんの事見てたでしょ。小さい頃ロリロリしてたのに小4くらいで一気にオラついて…まあそういうところも可愛いんだけどね♥」
「逆にお前はその頃まですげー普通だったよな…?」
「着てる物はそうだけどこう言う趣味はもうずっとだよ?」
「もう離せ。…お前ホントに百合っ気あるよなぁ。涼と付き合ってるんじゃないのかよ…」
「アレはアレ。コレはコレ」
「コレとか言ってんじゃねえよ」
「しょうがないなぁ。だったら私と勝負して勝ったら髪切らせてあげる。演劇部の仕事もマネージャー業だけにしてあげるし、なんならダンス部に復帰しても構わないよ?」
「ま、マジか?!」
「それもすみれちゃんが持ってる資格と得意な事の2本勝負にしよっかな。どっちかすみれちゃんが負けなかったら自由にしてあげる」
「ほー?言ったな。じゃあ自由にしてもらうぞ?」
「ただしすみれちゃんに超有利なルールに、ハイリターンにしてあげてるんだよ?どっちも負けた時はその時はすみれちゃん好きにしていいよね?とりあえずその髪型私が飽きるまで続けてもらおっか?」
「あ?そのルールで負けるかよ。」
「いったぁ…!!爪割れちゃってるかも…!!ていうかよだれ汚い!!」
「へっ。やたらと顔触るからわりーんだろ?」
「ほんじゃさっさとやってショートヘアにさせてもらうぞ」
「じゃ、まずコレに着替えて。」
「この野郎…」
「てなわけですみれちゃんは車の免許持ってるので1本目はチキチキ園内カート対決~♪」
「バカ野郎」「ほえ?」
「お前今までアタシに着せた中で史上最低の衣装だぞコレ」
「かわいいよ?」
「ピンクがくどい!!これ他の生徒めっちゃ見ている中ですげー恥晒しだぞ!!」
窓からの声援「双葉先輩かわいー!!」
「るせえ!!誰だ今の!!しばくぞ!!」
「そんな事言わないでさ、ほらみんなに手を振ってあげてよ」
「カート用意してくれたモータースポーツ部にも感謝してあげなきゃ」
「いつ出来たんだそんな部」
「ちょっと前に工業科の女の子たちが立ち上げたんだけど、ドライバーも探してて一応プロの私呼ばれたんだけど、クラッシュ多すぎなのバレて不採用になっちゃって。…で、乗っててサマになりそうなすみれちゃん紹介することに」
「紹介ってお前兼任させる気か?」
「そうだよ?私は私でチーム入ってるからすみれちゃんと競争できたら張り合いあるしね」
「アイツらなんで覆面被らせてるんだよ?」
「…怒るでしょ?だからあの子達の身の安全を守るために」
「チームメイトになったらどうせ嫌って言うほど顔見るんだろ!?テメエら顔出しやがれ!!臆病者!!」
「ダメだよそんな威圧したら」
「あったま来た。凪沙に勝ったらこんな部入らないからな。」
「え、勝ったらそのままモタスポ部に入部だよ。そんな速いのにもったいないじゃん」
「…レースに勝ったらこの格好、レースに負けても着ぐるみでどう転んでも地獄じゃねえかふざけんな!!」
「どうでもいいじゃん。敷地内大回りで5周してトラックに戻ってきたほうが勝ちだからね。…すみれちゃんが走り出したらスタートでいいよ。」
「遅いからピンぼけしちゃってるよ~?」
「うるせえ!!マスクにBluetooth仕込みやがって!!ずっと話しかけてくんな!!」
「くっそ…これがガチのレーサーか…減速しないで曲がりきりやがって…」
「最終的には半周ぐらい差がついたかな?」
「あのなあ、こんな競って走ったりしねえんだよ。結局お前の土俵じゃねえかよ。…スーツもカートもふざけてるし」
「もうこっちの勝負はいいからさあ、次の勝負しようぜ?」
「んじゃ、すみれちゃんが得意な勉強でいいよ?ただし英語のテストでね。ほか点取れないし…」
「そうだな。お前もこの前の模試受けたろ?その点で勝負しようぜ?」
「え、この前の模試!?…過去問これからやろっかなって…」
「あ、その様子だったら余裕で勝てるな。何点だ?」
「え…すみれちゃん全国上位だからもしかして同点かも…」
「いいから言ってみろよ」
「え、すみれちゃん『も』200点でしょ…?(200点満点)」
「ウソだろお前…国語もまともにできないお前がなんでそんな点を…」
「え、うそ?何点?」
「180…結構やらかししてたけど、お前のことだから100点前後かと…」
「あ~じゃあ私の2勝って事でイイよね?私のこと散々バカだとか言ってて私の1/9しか取れてないとか、すみれちゃん今どういう気持ちぃ?」
「うるせえんだよ!!アタシを変な髪型にしやがって!お前もオールバックでデコ晒しやがれ!!」
「やだぁ!!恥ずかしくて死んじゃう!!」
「別に傷跡隠してるとかじゃねーだろ!あと200の180は9/10だバカ!」
「お願いだから髪下ろしてよ~…」「この状態で髪固めてやる!」
「おい…」
「カートのテストドライブで校内使うとは聞いてたが、貴様らのしょうもない茶番で玄関封鎖とか聞いとらんわ!!」
「玄関の屋根に二人してぶん投げられたじゃねーか。そこで反省してろって。んでもってモータースポーツ部の奴らカート持って撤収しやがって…」
「んでさあ、アタシのスーツハートとかすげー鬱陶しいんだけど、地味に広告つけてんのな。…ほとんど部員の家だしよ。」
「広告ワッペンいいでしょ?それっぽくて」
「アタシの実家のロゴだせえわ。勝手につけんなよ…お前のスーツには無いのかよ」
「私のスーツはチームのものだから。勝手につけられないんだよね」
「あーもう帰り際の生徒がアタシら見てるじゃねーかよ…ハズい…」
「素顔わからないからセーフでしょ?」
「名前バッチリ書いてあってアウトだっつーの…そもそも顔出しで揉めたろ…」
「部長~」
「あ、聖子ちゃんと秋奈ちゃん。」
「さっきから何してたの~?カートやったり漫才やったりプロレスやったり…」
「てか2人とも冬服にマスクしてどうしたの?」
「先生が配布した夏用インナーの冷却機能が強すぎて着てないと寒くてしょうがないんだけど…みんな風邪引いてマスクしてないと伝染しちゃいそうで…」
「あーアタシ基準で作ったからか。体感気温凪沙化スーツになるとはなー」
「いいねそれ」
「2人とも降りてきてくんない~?もう続き部室でやるからさ~」
「お前らこの高さから飛び降りろと」
「いや2人とも降りれるっしょ~?」
「しょうがないなあ…」
「お前これ入れられて楽しいのかよ…っ!!」
「この格好のすみれちゃんと犯されてると思うと…♥」
「お前らもふざけんなよこんなの突っ込みやがって…」
「でもすみれちゃん、バイブ突っ込む時に抵抗しなかったしそもそもそのスーツずっと着てるって受け入れてんじゃん」
「これ着なかったらメイド服でカート乗れって言うんだよコイツ!」
「っ…眼の前がピンクピンクしてるから余計変な気分になる…!!」
「あ、すみれちゃんピンクの照明だけでスイッチ入っちゃうタイプなんだ」
「お前何企んでんだよ!!」
「あ、あと2番勝負負けた分の罰ゲームこの後やるよ」
「まだなんかやんのかよ!?」