えっと、今回は三日分くらいのストックでしょうか
着る場面が中々出てこないので初日はこの長さです
フィギュア化事件の翌日
「凪沙、体大丈夫か?」
「ああ、もう平気。お母さんと晩ごはん一緒に食べたし」
「樹脂とガラスクロスと硬化剤おねだりしてちゃんとオッケーもらったしね」
「お前ん家のケンカおかしいだろ…あんだけの拷問受けてそれで終わりかよ…
何年付き合っててもお前らの感覚わかんねーわ」
「んでアタシ連れてどこ行こうってんだ?」
「この階にある空き教室だよ」
「何しに行くんだよ」
「ある部に頼まれてる事があるんだよね
そこの部屋部室に使ってる所があってね」
「なんていう部だ?」
「奇術同好会♥」
「あ、アタシ帰ってイイか…行きたくないんだけど…」
「すみれちゃんご指名だからダメ?」
コンコン
「…スマホいじってんな」
「聞こえないのかな?志摩さーん?」
「え?」
「アイツ態度悪いな…凪沙相手にイイ度胸してるな…」
「どうもすみません…ソシャゲのイベントで忙しくって…」
「ううん。こちらこそ昨日来てくれたのにゴメンね」
「ってどうしたの顔そらして」
「いや…ちょっとコイツ見ると色々思い出して…」
「この学校入って3日でコイツの兄貴とヤったんだよ。
学校入って実質初めての相手で…
んで、その翌日事故って死んじゃったんだよ…」
「あ~…そういえばあったね…」
「まあまあ…それ言われると私も思い出しちゃうので…」
「…わりぃ」
「双葉先輩、結構引きずってるみたいですけど
私もっと困った記憶引きずってるんですよ?」
「帰ったらリビングに裸の兄と双葉先輩がいて気づいた兄は情けない顔してて、
私の中で兄の記憶はそれで止まっちゃってるんですよ?」
「それに比べたら…」
「うわあああ!!!!ごめんなさいいいい!!!」
「別にすみれちゃんが死なせたわけじゃないのに…」
「え、えっと…すみれちゃんに言うだけ言ってすっきりしたかな?」
「いえ。ここからが本題なんです」
「私ここで1人でマジック研究してるんですけど、
最近黒魔術とかにも手を出してみたんですよ」
「あ、ああ…そうなの…」
「で、降霊術も習得してぬいぐるみに兄の霊を入れて、たまに会ってるんですよね
でもぬいぐるみじゃ動きづらそうで…」
「で、着ぐるみに霊を呼ぶってワケかな?」
「はい♥ 兄と一つになった事がある双葉先輩を霊媒にする事で
霊も入りやすいんじゃないかなあって思ったんです。ダメですか?」
「先輩ここから飛び降りて全力で逃げてますね…
あの先輩悪ぶってる割にはこういう事怖がってるんですね…」
「どうします?お願いかなえてくれたら入部しますけど…
水上先輩霊媒になってくれませんか?」
「い、いや…私はちょっと…」
(どうせ魔術とか思い込みなんだろうけど、この子のお兄さん会った事無いからなあ…男の人身体に入れたくないし…)
「じゃあ、合併の話は無かった事に…」
「あ、待って。代わりにやってくれる人いるから待っててくれないかな?」
「はあ…」
「お兄さんの振りしておけばいいんですね?」
「うん。…できるって思い込んでるみたいだから。
適当に答えれば平気かな?」
「そうですね…霊になってる間に忘れちゃったとか言えば…」
「そうそう。そんな感じでお願いね?1週間スイーツ何でも買ってあげるから」
「…でも部長できませんかそういうアドリブものって?」
「やっぱり男子でいた事がある真くんの方がいいじゃない?」
「そうですね」