凪沙とマスク

と言う事で無事この3人組も魔の空間に入室してしまいました
左の茶色い子から秋原弓弦(ゆずる)・市谷拍(びーと)・両国奏多(かなた)と申します
両側の2人はそこそこですが拍を初見で正しく呼んだ人はいないらしいです

「ううっ…ぐすっ…」

「どうしたんだよ拍。水色の髪の先輩からそんなにひどい目に遭ったのか?」
「…オレ見殺しにしたんだよ」

「奏多も絡んでるんだ?」
「やられた事を後から教えてもらったけどその前が恐ろしくて恐ろしくて…」

「入学したての頃、拍にバンド勧誘された時の話なんだけど…」


「なあさ、さっきピアノ弾いてたけどオレと一緒にバンドやらね?
オレんち楽器屋だから少し安く買えるし、オレの貸してもいいぜ?」
「あー…そういう音楽あんまり興味ないんだよな…」

(…あ、噂のマスク美女だ。)
(へー…やっぱきれいに見えたな。3年だっけあの人)

「でもよ、マスク外したらぜってぇブスだぜ?
クリームパンみたいなでけえ鼻と明太子2本むりやりマスクに詰め込んでてさ
そこまでして可愛く見せてえのかっての。まだ素顔の方がフェアで好感持てるっつーの」
「やめとけって。聞こえるし先輩だぞ…」

「別にこれくらいの陰口慣れてるだろ。ぜってー言われてるだろうし
言われるの承知でマスク美女でやってるブスだろうし
素顔晒せないチキンが文句言いに来ねえって。キレても女子だしワンパンで終わり終わり」

「そういや演劇部の部長だけど、あそこ着ぐるみ部なんだよな?
そりゃそうだよな。登場人物マスク付けっぱなしとかできねーし
つーかなんで顔隠さなきゃダメなのに表に出たがるんだろうな?意味わかんねー」
「拍、謝れ!!ヤバい!!」「だから1発殴れば…」

「そ ん な に 言 う な ら 素 顔 見 せ て あ げ る ♥」シャッ!!

「ひっ!!」
「謝ってくれないかな?あんな聞こえるように言う普通?」
「ごめんなさいごめんなさい!!」

「…マスク無しじゃ居られないような顔にしようと思ったけど、素直だからやめてあげる。
私の素顔見せてあげるけど、その代わりキミと遊びたいなあ…♥」
「は、はい…だから命だけは…」


「ここの部長やべーってわけか…。そういや蜜柑ちゃんがあそこまでやってるし
この部やべー人しかいねーって事だよな…。
で、拍。先輩の顔どうだったんだ?」

「…綺麗だよ。マスクしてるのがもったいないくらい。」

「ただもうあの顔、オレにはもう鬼にしか見えねえ…
素顔でオレに着ぐるみ着せて死ぬ程遊んできたし…」

「着ぐるみの後は素顔に衣装のまま写真撮られたしよ…」

「その姿をずーっと見つめられたんだよ…」

「ハク君だっけ?私ブサイクでしょ?」
「ううう!!」「何?良く聞こえない」

「マスクの息苦しさや密着感が大好きだからずーっとしてるの。してみてわかるでしょ?
あと私ね、可愛い子やイケメン程マスクして欲しいなって思うの
マスク姿も好きだしちょっと息苦しいんだろうなあって思うとキュンキュンするし
イケメンのマスクオフの瞬間って素敵なんだよ?私もそれで彼氏決めちゃったし
私もキミみたいな子にマスクしてるのがもったいないって言わせる為に気を使ってるんだよ?
…でも、あんまり素顔見せる気無いけどね。マスクしてる時キモチイイんだもん。」

「…で、私の顔ブサイクかYESかNOって言ってくれないかなあ?
キミが素顔の私をよく見たかったり、マスクの気持ちよさ感じ続けたいなら私は一晩待ってあげるよ?」

「…とかなんとか言ってたけどケツに玩具入れられたまま着ぐるみのまま一晩寝かされたわ」

「あの辛さ思うと真にむごい事しちまったんだなって…1週間とか壊れる…」
「オレらもそういう目に遭うワケなんだな…」

「ふーん。少しは反省してるんだ?」

『うわ!?』
「…私部長の水上凪沙。これからよろしくね♪
君たちエロ、それも責めから入ってるから厳しくいくからね♪
とりあえずかるーいオリエンテーション受けてくれないかな。
みんな私を怖がってるみたいだし優しい先輩用意しておいたから。」

「いつからいたんですか…」
「えっと…ハク君の家が楽器屋さんって所からかな。」
「『あの、オレ名前ハクじゃなくてビートです』から…」

今回前からやってみたかったテーマで行ってみました
凪沙さんのマスクについての哲学は「素顔が綺麗な人がマスクで隠す事が美しい」で
よくいる「マスクオフがガッカリなマスク美人」だと思われるのはイヤなようで
マスク剥がされても良いように素顔のお手入れもかなり気を遣っているようです。
でもやっぱりマスクオフ時は照れちゃうんですけどね

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